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2025/2/4(火)に電気電子工学科の2024年度第2回目の卒業研究発表会が実施されました。

執筆者の写真: 管理人管理人

2024年度の電気電子工学科では、初の試みとして卒業研究発表会を12月と2月の2回に分けて実施することにしました。


その第2回目の卒業研究発表会と、今回は学位論文(修士課程)審査会も含めて、2/4(火)にG204教室で実施されました。


前日の天気予報では、警報級の積雪があるかも知れないとのことでしたが、電気電子工学科の学生および教員の日ごろの行いの良さもあり、大幅にな天候のが荒れることもなく、発表会場であるG204教室にほとんどの4年生と教員が時間までに集まることができました。




 

今回の卒業研究発表会では、矢神ゼミ、佐々木ゼミ、横山ゼミ、増田ゼミ、渡部ゼミ、一戸ゼミ、木村ゼミの7ゼミの発表が行われました。


最初に矢神ゼミの研究発表が行われました。


一言で言うと、私たちの生活に欠くことのできない「電力」と「AI」の融合です。


再生可能エネルギー導入拡大に向けた電力システムの運用・制御に関する研究に従事されている矢神教授のゼミでは、これまた最新のAIの技術を積極的に取り入れることにより電力需要の予測や再生可能エネルギーの発電量の予測を高精度に行うためのテーマや、電力システムに関する教育・研究を効率的に行えるようにするための支援方法をテーマなどについて発表されました。


矢神ゼミの研究テーマ

  機械学習を用いた北海道エリアの電力需要予測精度向上に向けた研究

  機械学習を用いたJEPXスポット市場価格予測精度向上に向けた研究

  機械学習を用いた北海道エリアの風力発電量予測精度向上に向けた研究

  機械学習を用いた北海道エリアの太陽光発電量予測精度向上に向けた研究

  太陽光パネルの積雪深予測を見据えた映像処理による降雪状況の把握

  教育・研究活動の効率化を目的とする電力系統解析ソフトウェアのマニュアル作成

  GFMインバータ電源を用いた電力系統の安定化に関する研究




二番目は佐々木ゼミの研究発表が行われました。


一言で言うと、あまり縁がないと思われがちな「芸術」と「工学」の融合です。


近年は電気電子工学技術をArt表現に応用するための研究・活動に従事されている佐々木教授のゼミでは、2024年度のInstallation Art作品を中心とした活動や新規取り組みについて発表されました。


佐々木ゼミの研究テーマ

電気電子工学技術を利用したInstallation Artに関する基礎的研究



 

三番目は横山ゼミの研究発表が行われました。


一言で言うと、美しき「数学の世界」と「工学」の融合です。


非線形波動方程式に関する研究に従事されている横山教授のゼミでは、数学を駆使して身近にある電気機器や電気回路を読み解いていくようなテーマなどについて発表されました。


横山ゼミの研究テーマ

  IHクッキングヒーターの単純化モデルに関する解析の試み

  複数の電圧源をもつ電気回路に関連する最適化問題について




ここまでで、午前の発表の部は終了しました。


お昼になって嘘のようにお天気も回復し、陽光が新雪に煌めく中で午後の発表の部が始まりました。



四番目は増田ゼミの発表が行われました。


一言で言うと、宇宙の万物を読み解く「相対性理論の担い手」です。


電子やクォークなどの物質と物質間の相互作用を重力を含めて統一的に扱う一つの方法として超弦理論の研究に従事している増田教授のゼミでは、相対性理論に関するテーマなどについて発表されました。


増田ゼミの研究テーマ

  相対性理論の基礎とブラックホールから取り出せるエネルギーについて

相対性理論の基礎と重力源の影響を受けた光の遅れについて

相対性理論の基礎とアインシュタインリングについて

相対性理論の基礎と宇宙の膨張について


 


五番目は渡部ゼミの発表が行われました。


一言で言うと、見えないものを見えるようにする「光の魔術師」です。


光計測による生体成分および透明位相物体の検出に関する研究に従事されている渡部准教授のゼミでは、液体の屈折率を測定するための機器の最適化や粘性の測定に関するテーマなどについて発表されました。


渡部ゼミの研究テーマ

  Talbot干渉計による液体の屈折率測定における合成レンズの最適化

  Talbot干渉計を利用したオイルの屈折率測定

  落球式粘度計における粘性測定実験



 

六番目は一戸ゼミの発表が行われました。


一言で言うと、一言では言えない「IoT」と「新たな太陽電池の開発」という二足の草鞋です。


太陽電池の効率改善とIoTを利用した再生可能エネルギーの導入に関する研究に従事されている一戸准教授のゼミでは、それこそIoT環境の構築や裏表の両面から発電できる新たな構造を持つ太陽電池の開発に関するテーマなどについて発表されました。


一戸ゼミの研究テーマ

  Raspberry Pi Pico W とサーバー接続による IoT 環境の構築

  ITO/CIGS/ZnSe/ITO 型太陽電池に関する研究

  ITO/ZnSe/CIGS/ITO 型太陽電池に関する研究




最後に木村ゼミの発表が行われました。


一言で言うと、「繋ぐ」です。


分子エレクトロニクスおよびフィジカルコンピューティングに関する研究に従事されている木村教授のゼミでは、いま話題のペロブスカイト太陽電池に関する研究に加えて、プログラミング教材を開発するなどして、物理的世界とデジタル世界,社会とテクノロジーを繋げる活動に広げています。


木村ゼミの研究テーマ

  センサを利用したドローンの直感的な操作に関する検討

  micro:bitを活用したプログラミング教材開発と検証

  ペロブスカイト太陽電池の安定化による応用の検討




各発表の中で、聴講していた学生からも多くの質問が出るなど、とても活況に満ちた卒業研究発表会となりました。


 


発表された4年生も聴講された4年生も、大変お疲れさまでした。




卒業研究発表会の終了後、すでに17時を過ぎていましたが、引き続き学位論文(修士課程)審査会が行われました。


今回の審査対象は、下記の2名による修士論文です。


   下山 新(木村研究室)

     VRの認識効果に関する研究(木村研究室:下山 新)


   安田 開(木村研究室)

     環境計測を題材としたプログラミング教育のための教材開発


最初に、下山くんから「VRの認識効果に関する研究」についての発表がありました。


Virtual Reality(VR)は技術として広く認知されていますが、そのVRを利用する方法の一つとして、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)と呼ばれるゴーグルを装着して使用することが一般的となっています。その際、人によっては映像酔いを発症することがあり、問題になっています。

そこで、その映像酔いを計測し、対策を検討することを目的として、mocopiというモバイルモーションキャプチャーデバイス利用することが本研究の特徴です。


 



次に、安田くんから「環境計測を題材としたプログラミング教育のための教材開発」についての発表がありました。


本研究は、環境計測を題材にした教材開発を通して、初等・中等教育で行われているプログラミング教育を補助できる内容の構築を目指しています。

そのため、実際に教材を開発して、小中学生や高校生向けの講座を実施し、講座終了後にアンケートを取ることで満足度や課題について把握しながら、次に向けてブラッシュアップしていく内容になっています。




それぞれの発表終了後、修士課程の学位論文審査会ということもあり、かなり突っ込んだ質問もありましたが、それぞれ落ち着いた回答をしており、2年間の研究活動の成果を感じることができました。


発表された下山くん、安田くん、大変お疲れさまでした。


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