2025/06/09 パワーエレクトロニクスに関する研究で著名な陳耀銘先生(國立臺灣大學)による3・4年生向け講演実施
- 管理人
- 6月13日
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2025/06/09(月),半導体デバイスを用いた電力変換技術であるパワーエレクトロニクスに関する研究で著名な陳耀銘先生(國立臺灣大學) をIEEE PELS Distinguished Lecturerの講師として本学にお招きし,本学科の3・4年生に再生可能エネルギーを最大限に利用するための電気電子回路および制御技術に関する最新の研究成果をご紹介いただきました。
電気電子工学科では,半導体技術,人工知能(AI),再生可能エネルギーの先端分野に重点を置き,進化する電気電子技術に対応できる人材を育成しています。
そこで,半導体デバイスを用いた電力変換技術であるパワーエレクトロニクスの分野においてこれまでに顕著な研究業績を上げ,今年のIEEE PELS Distinguished Lecturer に選ばれた國立臺灣大學(National Taiwan University, Taiwan)の陳耀銘先生(Prof. Yaow-Ming Chen)に本学にて6/9にご講演いただきました。講演は3年前期開講科目「エネルギー変換工学」および4年前期開講科目「電気設計製図」の共同授業の一環として行われました。陳耀銘先生からは,太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを最大限に利用するための多入力電力変換回路およびその制御技術に関する最新の研究成果をご紹介いただきました。半導体デバイスと受動部品をうまく組み合わせて高効率な電力変換を実現するパワーエレクトロニクスは,再生可能エネルギーによる発電量の多い北海道で高効率に加えて安定した電力供給を実現するためには無くてはならない技術です。
講演終了後に,「講演内容とこれまでの講義で学んだ(同期機あるいは誘導機)内容がどのように関係し我々の豊かな生活を支えているか。」というレポートを与えたところ,下記のようなものがありました。
・再生可能エネルギーを安定的に利用するには,発電装置に用いられる同期機や誘導機の制御のみならず,最大電力点追従制御やDC-DC変換と連携し,得られた電力を効率良く変換および供給することが重要であると感じた。
・パワーエレクトロニクスはモータ技術と連携し,産業や交通,環境保護などで私たちの生活を支えてくれている。
・自分の知識量ではすべての内容を理解することはできませんでしたが,講演終了後に気になったキーワードを調べたところ,パワーエレクトロニクス機器であるインバータが同期機と深く関わっていることがわかりました。
・パワーエレクトロニクスは半導体とも大きな関係があり,普段の生活ではあまり意識することはないが,家電や車,電車,社会インフラなど,縁の下の力持ちのような存在で我々の生活にかかすことはできない。
本学科ではパワーエレクトロニクスの講義を3年後期に開講するため,3年生にとっては今回の講演でパワーエレクトロニクスを初めて,しかも英語で学ぶことになったことからも非常に集中が必要な講義になったと思いますが,このように本学科で学生が学ぶエネルギー変換や電気設計の具体的な開発事例を知ることができたことで,学生の今後の勉学や研究活動に良い刺激を与えられたと考えています。
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